外国人の視点で考える、訪日観光客へのマーケティング方法 | TAMKO

外国人の視点で考える、訪日観光客へのマーケティング方法

February 1, 2018

Barrett Ishida
Author Barrett Ishida

日本への観光ブームは拡大を続け、2017年には2,900万人の観光客が日本を訪れました。日本政府は東京オリンピックが開催される2020年までに年間4,000万人の観光客の誘致を目指しています。

 

オリンピックの開催やUNESCO世界遺産の登録推進を中心に、外国人観光客誘致のための施策が現在進められており、2018年には観光庁の予算は15%増加の2,940億円となりました。 参考:(Travel Voice)

 

企業や地方観光局が観光予算を増加させる一方、訪日観光客へのマーケティングには課題が待ち受けています。具体的に見ていきましょう。

 

◆訪日観光客へのマーケティングノウハウがほとんどない

 

日本における訪日観光客へのマーケティングの知見は豊富とは言えません。海外に向けたマーケティングを始めたのはごく最近になってからです。店舗型の旅行代理店や日本の富裕層向けに販売されている旅行パッケージなどのような国内観光客向けの施策は効果的とは言えないでしょう。

 

 

◆訪日観光客マーケティングを成功させるために必要なことは?

 

上記の問題はすぐに解決できるわけではありませんが、訪日観光客マーケティングの成功への近道は、今観光客がどのように行先を選び、決めているのかということを理解することです。それをいかに早く理解し、対策を打つかがカギとなります。

 

訪日観光客をマーケティングする際に重要となる3つのポイントについて見ていきましょう。

 

1. 本物らしさと個別の体験がカギ

 

有名観光地は別として、旅行者が求めているのは似たりよったりの体験ではなく、新鮮な体験を求めています。英語のメニューが用意されたスタイリッシュなラウンジには確かに多くの人が訪れるでしょう。しかし、観光客はそういった場所と同時に、例えば、年季の入った扉をくぐると貫禄ある女性店主がタバコをふかしながら出迎えてくれる、そんなお店にも興味を持っているのです。東京の線路下の路地にあるひなびた居酒屋に大勢の外国人観光客が集まるのはそのためです。そこには本物の日本らしさがあるからです。

 

個人が体験をシェアすることは今や当たり前となっています。多くの旅行ブロガーやヴロガー(ビデオブログ投稿者)が生まれ、有名Webサイトではなく個人の力で自身の体験を発信しています。例えば、Inside Japanが実施している旅行者をわさび農家へ招待するといった取り組みは、50人乗りのバスで同じスポットを回り同じような記念写真を撮るようなツアーよりも、はるかに旅行者にとってシェアしたくなるようなユニークな体験です。参考:(Inside Japan Tours)

 

 

2. TV、雑誌、ガイドブックのすべての役割を備えるソーシャルメディア

 

ソーシャルメディアは単なる流行に過ぎない、または理解するのが難しいといった誤解が今も多く見受けられ、未だに従来のプロモーション手法のみが選ばれていることもあります。しかし、実際にはソーシャルメディアはコミュニケーションの中心となっており、TVや紙媒体への関心は弱まる一方です。従来の手法のみに予算を費やしていても、効果は得られないでしょう。日本の旅行者と比べ、安くないお金を支払って雑誌やガイドブックを買う外国人旅行者は少なくなっています。

 

今やまずプロモーションにおけるソーシャルメディア、特にFacebookとInstagramへの優先度を高めることが、旅行者からの関心を集めるためにより費用対効果の高い方法と言えます。旅行者はFacebookやInstagramを通じて旅行先の情報を収集します。事実、8億人いるInstagramユーザーのうちのおよそ半数が、旅行先を決める際にInstagramを利用しています。参考:(ADWEEK)

 

 

How TOTORO-ly cute are these? I honestly cannot with all these Japanese desserts. So aesthetic pleasing!

Tram [California]さん(@lovetram)がシェアした投稿 –

 

InstagrammerのTram (@lovetram)は、65,500人のフォロワーたちにサービスが良く美味しいお店の情報を発信しています。

 

3.「教える」のではなく「見せる」

 

メディア企業が行っているように、今や旅行者の情報における主要チャネルとなったソーシャルメディア上で、提供できる体験についての情報を発信していくことは非常に重要です。観光地を支える人々のことや地域の魅力を動画で発信していくことはもちろん、ソーシャルメディア上で有名なユーザーやメディアに協力を依頼すること(インフルエンサーマーケティング)も非常に効果的です。

 

 

メディア企業のGreat Big Storyは注目すべき技術を持った人などを動画で紹介しています。このヤマロク醤油の山本康夫氏の動画は、代々伝わる醤油作りの様子を紹介したものであり、1,100万回以上再生されています。

 

プロモーションと認知の獲得はマーケティングの第一歩に過ぎません。実際に旅行者が訪れるまで、「教える」のではなく「見せる」ということを続けることが重要です。旅行者が興味を持つのはパンフレットを読むことや、歴史や年号に関する音声ガイドを聴くことではありません。旅先の情報は勉強のように得るのではなく、体験のシェアを通じて得るものなのです。体験や名産品に触れ、実際に参加してもらう機会を提供することが不可欠です。また、上述の2つ目の理由で述べた通り、動画や写真の撮影を積極的に許可することも差別化に繋がるでしょう。

 

◆まとめ

これらの基本を押さえることで、行政の観光担当や中小企業においても増加する訪日観光客マーケティングをリードすることができるでしょう。すでに多くの競合が旅行客の関心を得るための施策を開始しています。訪日観光客マーケティングの成功には、すばやく変化し行動することが重要になります。

 

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